結婚相談所を比べるとき、多くの人がまず見るのは「成婚率」と「会員数」です。ところがこの2つは、そのまま並べても比較にならない数字です。理由を順に説明します。
1. 成婚率は、分母が各社で違う
成婚率を公表している相談所の多くは、次の式で計算しています。
成婚率 = 成婚退会者数 ÷ 総退会者数
この式では、分母が「その期間に退会した人」だけになります。活動を続けている会員は分母に入りません。具体的に計算してみます。
- 会員数 100人
- 1年間の退会者 10人(うち成婚退会 5人)
このとき成婚率は 5 ÷ 10 = 50% と表示されます。しかし実際に成婚したのは、会員100人のうち5人です。実質5%が50%に見えるということになります。
この点は、相談所側も問題として認識しています。名古屋の結婚相談所クレシャスは、この算出方法では利用者に誤解を招くという理由から、成婚率を公開していないと自社サイトで明言しています。
成婚率を見るときは、分母が何かを必ず確かめてください。分母の説明がない成婚率は、他社の数字と比べられません。
2. 「成婚」は「結婚」とは限らない
成婚率以前に、「成婚」という言葉の定義が各社で違います。
たとえば前述のクレシャスは、自社の成婚の定義を「婚約に値する」と説明したうえで、結婚の口約束や、二人が結婚の意思を固めた状態、さらに交際が最長6か月を経過した場合も成婚とみなすと公表しています。
つまり「成婚しました」と書かれていても、その二人が結婚したとは限りません。定義を公表している相談所は、むしろ誠実な部類です。定義が書かれていない成婚率は、何を数えた数字なのかが分かりません。
3. 会員数は、連盟の数字と相談所の数字が混ざる
連盟と結婚相談所は別のもの
結婚相談所の多くは「連盟」に加盟しています。連盟は相談所どうしのネットワークで、加盟している相談所は連盟の会員データベースからお相手を探せます。IBJ(日本結婚相談所連盟)、TMS(全国結婚相談事業者連盟)、BIU(日本ブライダル連盟)、JBA(日本結婚相談協会)、NNR(日本仲人連盟)などがあります。
連盟は相談所ではありません。連盟が公表している会員数は、加盟している相談所全体の合計です。1つの相談所の会員数ではありません。
相談所の公式サイトでも混ざっている
実際の例を挙げます。名古屋のある結婚相談所の公式サイトには、次のような趣旨の文が書かれています。
「当社は、会員数86,002名以上、日本最大級の結婚相談所ネットワークIBJの正規加盟店です」
文の作りとして「当社の会員数が86,002名」と読めますが、86,002名はIBJ連盟全体の数字です。この相談所自身の会員数は書かれていません。
参考までに、自社の会員数を明記している相談所もあります。名古屋のプリヴェールは、加盟している5つの連盟の会員数を並べたうえで、自社会員数は約800名(9割以上が愛知県内在住)と書き分けています。
連盟の会員数は足せない
連盟どうしはコネクトシップなどのプラットフォームで相互に接続しているため、同じ人が複数の連盟の会員数に数えられていることがあります。
前述のクレシャスは、連携している6団体の総規模は21万人を超えるが、重複しているBIU会員を除くと約16万人だと自社サイトで説明しています。
また、連盟が公表する会員数が「実際に紹介できる人数」とは限りません。BIU(日本ブライダル連盟)は自社サイトで、連盟が表記する会員数は紹介可能人数ではなく、加盟相談所が紹介できない会員を含んでいる場合があると指摘しています。BIU自身は、加盟時にすぐ紹介できる会員数として約45,000名という数字を出しています。
連盟の会員数は、何を数えた数字かを確かめないと比較できません。「業界全体で◯万人」という足し算にも意味がありません。
それぞれを詳しく
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入会前に確かめること
ここまでを踏まえると、相談所を選ぶときに確かめるべきことは次のようになります。
- その相談所自身の会員数は何人か(連盟の会員数ではなく)
- そのうち実際に紹介してもらえる人数は何人か
- その相談所が使う「成婚」の定義は何か
- 成婚率を公表しているなら、その分母は何か
- 初期費用・月会費・成婚料の総額はいくらか
- 途中で退会する場合の返金と違約金はどうなるか
地域ごとの料金は地域から結婚相談所を探すにまとめています。
これらは無料カウンセリングや面談で聞けます。答えられない、あるいは答えを濁される項目があった場合は、その理由も含めて判断材料にしてください。
本ページに記載した各社の情報は、それぞれの公式サイトで確認したものです(2026年9月8日確認)。内容は変更されることがあるため、最新の情報は各社の公式サイトでご確認ください。
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